損益分岐点計算とは?
損益分岐点とは、売上高と総費用がちょうど等しくなり、利益がゼロになる販売数量(売上高)のことです。開業前の事業計画、新商品の価格設定、家賃や人件費が上がったときに「あと何個売ればよいか」を確かめるときに、まず確認したい数字です。このツールでは損益分岐点の数量と売上高に加え、目標利益に必要な販売数量、予想販売数での利益と安全余裕率、販売数量別の損益表までまとめて表示します。
使い方
- 毎月、販売数量に関係なくかかる固定費(家賃、人件費、水道光熱費の基本料金、リース料、減価償却費など)を入力します。
- 1個売るごとにかかる変動費(材料費、包装費、送料、カード・モール手数料)と販売価格を税抜で入力します。
- 損益分岐点の販売数量・売上高と限界利益がすぐに表示されます。目標利益を入力すると、その利益を出すのに必要な販売数量もわかります。
- 予想販売数を入れると利益と安全余裕率を確認でき、下の表で販売数量ごとの損益を比べられます。
損益分岐点の計算式
| 項目 | 計算式 | 例 |
|---|---|---|
| 限界利益(1個あたり) | 販売価格 − 変動費 | 1,000 − 400 = 600円 |
| 限界利益率 | 限界利益 ÷ 販売価格 | 60% |
| 損益分岐点の販売数量 | 固定費 ÷ 1個あたり限界利益 | 100万 ÷ 600 = 1,666.7 → 1,667個 |
| 損益分岐点売上高 | 固定費 ÷ 限界利益率 | 100万 ÷ 0.6 = 1,666,667円 |
| 目標利益に必要な数量 | (固定費 + 目標利益)÷ 限界利益 | 150万 ÷ 600 = 2,500個 |
| 安全余裕率 | (実際の販売数 − 損益分岐点の数量)÷ 実際の販売数 | 2,000個なら16.7% |
販売数量は1個単位なので、損益分岐点の数量は切り上げて表示します。
例:カフェの損益分岐点
家賃30万円、人件費50万円、水道光熱費・その他20万円で固定費が月100万円のカフェ。店内でコーヒーを550円(税込・消費税10%)で売ると税抜価格は500円で、豆・ミルク・カップ・カード手数料などの変動費が150円なら限界利益は350円です。損益分岐点は100万 ÷ 350 ≒ 2,858杯、30日営業なら1日約96杯です。
損益分岐点を下げる方法
- 値上げ:限界利益がすぐに増えるので効果が最も大きい方法です。ただし販売数への影響に注意します。
- 変動費の削減:仕入れ単価の交渉、包装の見直し、手数料の安い販売チャネルの活用。
- 固定費の削減:家賃、固定の人件費、サブスクリプション費用を見直します。
よくある質問
固定費と変動費はどう分ければよいですか?
販売数量がゼロでもかかる費用が固定費(家賃、正社員の給与、保険料、減価償却費)、売れた分だけ増える費用が変動費(材料費、包装費、送料、販売手数料)です。電気代のように両方を含む費用は、基本料金を固定費、使用量分を変動費に分けます。
消費税は含めますか?
課税事業者であれば、販売価格も費用も税抜で入力してください。消費税は預かって納める税金なので、損益には影響しません。
複数の商品を扱う場合はどう計算しますか?
販売構成比で加重平均した販売価格と変動費を入力するか、全体の売上高と変動費から限界利益率を求め、「固定費 ÷ 限界利益率」で損益分岐点売上高を計算します。
販売価格が変動費より低いとどうなりますか?
1個売るたびに赤字になるため、どれだけ売っても損益分岐点には届きません。その場合はツールに注意メッセージが表示されます。