NPV・IRR計算とは?
このNPV・IRR計算ツールは、設備投資、不動産投資、太陽光発電、新規事業など最初にお金を出して数年かけて回収する投資の採算を判断するための指標を計算します。将来のキャッシュフローを割引率で現在の価値に直して合計したものがNPV、NPVをちょうど0にする割引率がIRRです。
年度別の計算表で割引係数・現在価値・累計額を確認できるので、簿記や中小企業診断士、証券アナリストの学習の検算にも使えます。符号が何度も変わるキャッシュフローでは、複数のIRRをすべて探して警告します。
使い方
- 初期投資額(0年目の支出)を正の数で、割引率を%で入力します。
- 1年目から各年末の正味キャッシュフローを入力します。追加投資や赤字の年はマイナスで入力し、年数は+ 年を追加で増やせます。
- Excelにまとめた数値があればまとめて貼り付けに列を貼り付けます。最初の値がマイナスなら初期投資額になります。
- NPV・IRR・MIRR・収益性指数・回収期間がすぐに表示され、下の表で年ごとの現在価値と累計を確認できます。
計算式と判断基準
| 指標 | 計算式 | 採用の目安 |
|---|---|---|
| NPV | −I + Σ CFt ÷ (1+r)t | 0より大きい |
| IRR | NPV = 0 となる r | 割引率(ハードルレート)より大きい |
| MIRR | (正のCFを r で運用した将来価値 ÷ 負のCFの現在価値)1/n − 1 | 割引率より大きい |
| 収益性指数(PI) | 将来CFの現在価値 ÷ 初期投資額 = 1 + NPV ÷ I | 1より大きい |
| 回収期間 | 累計キャッシュフローが0になるまでの期間 | 短いほどリスクが小さい |
例:初期投資100万円、1〜4年目に毎年30万円、割引率5%の場合、NPVは63,785円、IRRは7.71%、収益性指数は1.06、回収期間は3.33年(3年 + 10万 ÷ 30万)、割引回収期間は約3.74年です。
NPVとIRRで結論が分かれるとき
- 規模の異なる投資の比較:IRRは率なので、小さな投資のほうが有利に見えることがあります。どちらか一方しか選べない場合は、NPVが大きいほうが企業価値を高めます。
- IRRが複数ある場合:途中で大規模な追加投資や撤去費用などのマイナスが再び発生すると、IRRが2つ以上、またはまったく存在しないことがあります。その場合はNPVかMIRRで判断します。
- 再投資の仮定:IRRは途中のキャッシュフローをIRRで再投資できると暗に仮定しています。MIRRは割引率で再投資すると考えるため、より保守的です。
Excel関数との合わせ方
ExcelのNPV(割引率, 値1, …)は最初の値から1年分割り引くため、このツールと同じ結果にするには=NPV(5%, B2:B5) - 初期投資額のように0年目を別に差し引きます。IRRは=IRR(B1:B5)(B1に−初期投資額)、MIRRは=MIRR(B1:B5, 5%, 5%)と一致します。
よくある質問
割引率は何%にすればよいですか?
企業なら加重平均資本コスト(WACC)や社内のハードルレート、個人なら同程度のリスクの別の投資で期待できる利回りを使います。迷ったら割引率を変えてNPVの変化を見て、IRRと比較してみてください。
NPVがマイナスだと損をするということですか?
名目上はお金が残る場合もありますが、割引率分の利回りを確保できないという意味です。同じお金を割引率で運用したほうが有利なので、通常は不採用と判断します。
IRRが「なし」と表示されます。
キャッシュフローがすべて同じ符号の場合や、NPVがどの割引率でも0にならない場合はIRRが存在しません。このツールは−99%〜1000%の範囲をすべて探索してIRRを求めています。
月ごとのキャッシュフローでも計算できますか?
できます。各行を1か月とみなし、割引率に月利(年12%なら約0.949%)を入力してください。IRRと回収期間も月単位として読みます。
回収期間が小数で表示されるのはなぜですか?
累計がプラスに転じる年の間はお金が均等に入ってくると考えて按分しています。例えば3年目末の累計が−10万円で4年目に30万円入るなら、3 + 10 ÷ 30 = 約3.33年です。